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1.道州制法案を白紙撤回 自民本部長「県廃止は非現実的」

20141024日 西日本新聞)

自民党道州制推進本部の佐田玄一郎本部長は24日、党内で議論してきた道州制推進基本法案を事実上白紙撤回し、新たな法案を来年の通常国会に提出する意向を示した。これまで前提としてきた都道府県の廃止を「現実的でない」と否定し、複数の県による広域連合の機能強化を推進すべきだと強調した。道州制像を抜本的に転換するもので、制度の推進を求める地方自治体からの反発は必至だ。

 

 党内議論も仕切り直しが必要になるなど、混乱を招く可能性が高く、佐田氏の意向通りに法案を提出できるかどうかは見通せない状況だ。

 

 

(1’道州制、県残し広域連合強化)              

20141025日 河北新報)

 新たに自民党道州制推進本部長に就任した佐田玄一郎衆院議員は24日、党内で検討してきた「道州制推進基本法案」を棚上げし、大幅に修正する考えを明らかにした。都道府県の廃止を前提としてきた内容を改め、複数の県による広域連合の機能強化を柱にする考えを示した。「道州制推進知事・指定都市市長連合」の共同代表村井嘉浩宮城県知事らの要請を受けた後、議員会館で記者団の質問に答えた。

 佐田氏は「県をなくすことは現実的ではない。まずは都道府県による広域連合を目指す。最終目標は地方分権であり、是が非でも道州制というのはおかしい」と語った。

 広域連合の在り方や権限委譲については「広域連合の先に道州制はある」とする一方、「広域連合を結成するに当たり、嫌いな県とは一緒にはならない。国の出先機関は移管できない」と話した。

 「従来の道州制は断念するのか」との質問に対しては「断念ではないが最終的にそうなるかもしれない。今国会中に私の考えを議論し理解してもらい、来年の通常国会に法案を提出したい」と述べた。

 自民党道州制推進本部が検討してきた基本法案をめぐっては、前任の今村雅弘本部長が今年の通常国会への提出を目指していたが、全国町村会などの反発を受け、党内合意を得られずに断念。今村氏に代わり佐田氏が9月、本部長に就任した。

 これまでの道州制議論は、道州の設置と国出先機関廃止による道州の権限強化を柱にしており、党の従来案はこうしたことを前提に国民会議を設置し具体策を検討する内容だった。佐田氏は新しい案を「自分のイメージ」としており党内議論がどう進むかは不透明だ。

 村井知事は佐田氏の案について「それでは道州制ではない。道州制は国家のフルモデルチェンジだ。外交、防衛以外は国の役割から切り離すべきだ」と反発した。

 

[道州制推進基本法案]

 道州制導入に必要な手続きを定めており、自民、公明両党が議員立法での国会提出を目指してきた。有識者や国会議員、自治体関係者で「国民会議」をつくり、道州の区域割りや国との役割分担といった具体的な制度案を検討することが柱。道州制を実現するには、さらに別の法律が必要となる。

 

 

2.道州制法案の議論継続=推進本部が確認−自民

20141028日 時事通信)

 自民党道州制推進本部は28日の会合で、先の通常国会で提出を見送った「道州制推進基本法案」の議論を今後も継続することを確認した。佐田玄一郎本部長は基本法案を当面棚上げし、複数の都道府県による広域連合形成を促す新たな法案を検討する考えを示していたが、出席者から「広域連合と道州制は全然違う」などの意見が相次いだ。

 会合後、同本部の坂本哲志事務局長は記者団に、「基本法案は掲げていく。次期通常国会に向けどういう方向性を出すか話し合う」と述べた。

 

 

3.自民、民主は参院存続前提で発言、みんな、維新は一院制主張 参院憲法審

20141112日 産経ニュース)

 参院憲法審査会が12日開かれ、各党議員が参院のあり方について意見を述べた。自民、民主両党は参院存続の前提で発言し、みんな、維新の両党は一院制を主張した。

 

 自民党の愛知治郎氏は「参院に独自の機能を付与することが適当だ。具体的分野は議員立法の推進、特定法律案と条約の先議だ」と述べた。民主党の小西洋之氏は「民主党は『予算は衆院、決算と行政監視は参院』という見解を示している」と説明した。

 

 みんなの党の松沢成文氏は「道州制が進み小さな中央政府になった場合は一院制を目指すべきだ」とし、維新の党の清水貴之氏も「維新が提案している議員定数大幅削減を進めれば一院制に行き着く」と訴えた。