最近の注目情報詳細200810月)

 

1.23区を「東京市」に、東京商工会議所が道州制で提言

2008911日 読売新聞)

 東京商工会議所は11日発表した道州制に関する提言で、東京、神奈川、埼玉、千葉の1都3県が一つの州を構成し、東京23区を「東京市」に衣替えして行政権限を強化する必要があると提唱した。

 

 提言は従来の道州制論議が「経済や人口の規模均衡のみを重視している」と批判。1都3県は実質的に一体的な経済・生活圏のため、都市基盤の整備や環境、防災、治安など広域的な問題に対応するには1つの州となることが望ましいと指摘している。

 

 東京23区を市に昇格する案は権限強化が狙いだ。市町村税である固定資産税は都が45%を徴収して区の取り分を55%に抑えている。一方で通常は市が担っている消防や上下水道事業を都が行うなど補完関係にある。東京市を実現すれば財政、権限ともより自立した行政組織になるとの見方だ。 

 

 

2.「関西州」の早期実現わずか3人 橋下知事構想、県・政令市調査

2008920日 京都新聞)

 大阪府の橋下徹知事が主張する「関西州」構想について、橋下知事を除く近畿2府4県の知事、政令市長計9人のうち「早期に実現するべきだ」と考えているのは京都、大阪、堺の3市長にとどまっていることが20日、共同通信のアンケートで分かった。

 

 このほかの知事、市長には慎重・反対論が目立ち、橋下知事との温度差が浮き彫りになった。「関西州」実現には、周辺首長の理解を得ることが課題となりそうだ。

 

 「早期に設置すべきだ」と回答した門川大作京都市長は「地域主権を確立するためには道州制導入で東京1極集中を排し、国や道府県の権限、財源を基礎自治体に移譲することが必要」との見解を示した。平松邦夫大阪市長、木原敬介堺市長も道州制導入と関西州設置に賛同を示した。

 

 一方、唯一「反対」と回答した井戸敏三兵庫県知事は「国の地方機関の権限のみが移譲されるなら、かえって中央集権が強化される。州都から離れた地域で行政サービスが低下する懸念がある」とした。

 

 調査は八月末、各府県市の広報課を通じて質問し、9月中旬までに文書で回答を得た。関西州について「早期設置を目指すべきだ」「関西広域連合を通じ段階的に」「慎重に議論」「反対」「その他」から選んでもらった。(共同通信) 

 

 

3.道州制導入に「断固反対」 全国町村会

2008926日 MSN産経ニュース)

 全国町村会(会長・山本文男福岡県添田町長)は26日までに、市町村合併を進めた結果、町村の機能が低下したとして、これ以上の合併推進につながる道州制の導入に「断固反対である」と明記した要望書を自民党に提出した。

 

 全国知事会や全国市長会などの地方6団体のうち、道州制導入に明確な反対の意思表示をしたのは全国町村会が初めて。

 

 要望書は、全国で画一的に市町村合併を推進した結果、地域振興などを担う役場の機能が低下したと指摘。日本の文化や地理的事情を考えても、現在の都道府県の維持が望ましいとしている。

 

 町村会によると、全国十数カ所の合併市町村で住民らに実施した聞き取り調査では、合併の成果よりも「行政と住民の距離が遠くなった」「道路整備など事業計画の大幅変更を迫られた」といった弊害を指摘する声の方が多かったという。

 

 

4.麻生首相:所信表明 「道州制へ一歩前進」 九州経済界に歓迎の声

2008930日 毎日新聞西部)

 麻生太郎首相が29日の所信表明演説で「道州制」の実現に意欲を見せた。九州では現在、官民一体で道州制の独自案を議論しており、10月末に最終報告がまとまる予定。そうした中、歴代首相よりも踏み込んだ麻生首相の決意表明には九州の経済界から「実現に向けて一歩前進した」と歓迎の声が聞かれた。

 

 道州制については、安倍晋三元首相、福田康夫前首相も所信表明演説で言及した。ただ、安倍氏は「『道州制ビジョン』策定などのグランドデザインを描く」、福田氏は「道州制実現に向け検討を加速する」といずれも構想・検討段階だった。これに対し、麻生首相は地方活性化のために「地方分権を進める」と前置きした上で、「最終的には地域主権型道州制を目指す」と明言した。

 

 九州経済同友会が01年に「九州自治州構想」を提唱するなど、九州の経済界は全国に先駆けて道州制の論議を開始。例えば、道州が諸外国と独自に自由貿易協定を結ぶことで域内の貿易が加速する、あるいは、独自に高速道路整備をできれば遅れている東九州道の整備が進む、といった経済的な視点が議論のスタートだった。

 

 05年10月には経済団体と九州地方知事会で構成する「九州地域戦略会議」の中に道州制検討委員会が発足。「道州制の導入が必要」という第1次検討委の結論を踏まえ、第2次検討委が今年5月、国と地方の具体的な役割分担を示す中間報告を取りまとめた。現在は国、道州、市町村がそれぞれの役割を果たすために必要な税財源の枠組みや分配方法などを検討しており、10月末にまとまる予定だ。

 

 麻生首相は所信表明で「中央で考えた一律の策は、むしろ有害」と中央集権の弊害を指摘し、道州制移行の前段階として「知事や市町村長が権限と責任を持てるようにする。霞が関の抵抗があるかもしれないが、私が決断する」と強い決意をにじませた。九州地域戦略会議の鎌田迪貞議長(九州経済連合会会長)は「リーダーシップがある首相なのでぜひ実現してほしい。(最終報告がまとまれば)地方からも提言していきたい」と話した。【井上俊樹】